東京科学大学 総合研究院 化学生命科学研究所

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受賞・プレスリリース

  • 2026.06.10

光合成アンテナの性能を酵素で調整

東京科学大学 総合研究院 化学生命科学研究所の前田海成助教は、東京農業大学 大学院バイオサイエンス専攻 佐藤瑞穂、岩田みさき 修士課程学生(研究当時)、渡辺智教授、荷村(松根)かおり博士研究員、東京都立大学 大学院理学研究科 渡辺麻衣特任助教、成川礼准教授、および東京大学 池内昌彦名誉教授らの研究グループと共同で、光合成微生物シアノバクテリアの集光アンテナ複合体フィコビリソームの機能が、導入する色素合成酵素の違いによって大きく変化することを明らかにしました。

研究グループは、緑色光を吸収する色素フィコエリスロビリン(PEB)を合成する3種類の酵素系(PebA/PebB、PebS、PcyX)をシアノバクテリアに導入し、それぞれの効果を比較しました。その結果、酵素ごとにPEBの蓄積量やフィコビリソーム構造への影響が異なり、特にPcyXを導入した株ではフィコビリソーム構造を保ちながら緑色光の利用効率が高まり、細胞増殖が促進されることを見いだしました。

本研究は、光合成装置を単に改変するだけでなく、「どの酵素で色素を作るか」が性能を左右することを示したものであり、今後の光合成細胞工学に重要な知見を与える成果です。

本研究成果は5月22日付で国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。

論⽂情報

●掲載誌 Scientific Reports
●掲載日 2026年5月22日
●タイトル Comparative Study of Phycoerythrobilin Synthases for Fine-Tuning Photosynthetic Light-Harvesting Complexes, Phycobilisomes
●著者 佐藤瑞穂・渡辺麻衣・岩田みさき・前田海成・荷村(松根)かおり・池内昌彦・成川礼・渡辺智
●DOI 10.1038/s41598-026-50582-3

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