東京科学大学 総合研究院 化学生命科学研究所

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受賞・プレスリリース

  • 2026.06.15

藍藻間で硫酸化多糖の合成系を移植し機能させることに成功

東京科学大学(Science Tokyo) 総合研究院 化学生命科学研究所の前田海成助教と東京農業大学 生命科学部 バイオサイエンス学科の渡辺智教授らの研究チームは、光合成微生物である藍藻(シアノバクテリア)において、硫酸化多糖を産生しない種に、別の種が持つ多糖の合成・制御を行う複雑な仕組みを導入し、実際に硫酸化多糖を産生させることに成功しました。今回導入したのは、研究グループが解明してきた、藍藻の硫酸化多糖であるシネカンの合成と制御に関わる遺伝子群です。

コンドロイチン硫酸などに代表される硫酸化多糖は、医薬品や化粧品の原料など、さまざまな用途で活用されている有用な多糖類であり、その多くは動物由来です。一方で藍藻は、バクテリアの中では珍しく多くの種で多様な硫酸化多糖を作ることが知られており、硫酸化多糖の生産ホストや硫酸化多糖の合成に関わる遺伝子群の情報源となることが期待されています。

本研究は、藍藻に異種由来の硫酸化多糖の合成関連遺伝子群を導入することで硫酸化多糖を産生させた初めての研究です。本成果は、藍藻の光合成により有用な硫酸化多糖を生産する「持続可能なバイオものづくり研究」や、未知の硫酸化多糖および関連遺伝子の機能を「人工的に作って解明する合成生物学的研究」に向けた第一歩となるものです。

本成果は、4月28日付(現地時間)の「Scientific Reports 」誌に掲載されました。

論⽂情報

●掲載誌 Scientific Reports
●掲載日 2026年4月28日
●タイトル Transfer of the synechan biosynthesis and regulatory pathway enables sulfated polysaccharide production in Synechococcus elongatus PCC 7942.
●著者 前田海成*・大館和真・坂巻 裕・荷村(松根)かおり・渡辺智*
●DOI 10.1038/s41598-026-46439-4

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田中・吉田研究室
生命理工学院 - 生命理工学系
総合研究院

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